
愛媛生協病院 家庭医療科
原 穂高 医師
もしも七〇歳の高齢者ばかり一〇〇〇人の村があったら、一年後に一人が肺炎で亡くなり、最終的には一三〇人が肺炎で亡くなります。と言ったら信じられますか?
死亡原因のひとつ
日本の人口統計の推移を見ると、死亡者数が一時的に増加する年があります。その最大の理由はインフルエンザの流行と考えられています。インフルエンザ単独で亡くなる方は少なく、むしろ合併症の肺炎で亡くなる高齢者が多くいるためなのです。そしてインフルエンザに合併する肺炎の原因として最大手が肺炎球菌という細菌の一種です。
予防の一手段
幸いにも医学の進歩により、我々は肺炎球菌のワクチンを利用できます。厳密な研究によるとこのワクチンは肺炎を予防する効果より、細菌が全身を侵すことを予防して重症化を減らす効果が期待できる、とされています。当然のことながら完全な予防策ではないのですね。他にも肺炎の予防策として、お口の健康を保つことが重要ということが最近分かってきました(しゃれではありません。念のため)。
まず伝染されないよう
またインフルエンザのワクチンもあります。こちらも感染を予防する効果よりも、重症化を予防する効果が本命なのですが、毎年打っておくとよいでしょう。インフルエンザは咳のしぶきで伝染るため、マスクなどそもそもかからないための対策が大切です。特に流行シーズンの注意点として、診療所や病院を定期受診する際には他の患者さんから伝染されないようにマスクを持参して、帰宅時には手洗いをすることをお勧めします。
肺炎球菌ワクチン
日本人の肺炎による死亡率は、死因別で第4位を占めています。接種により肺炎球菌による肺炎にかかりにくくなることが期待されています。その効果は約5年間続くとされています。一度担当主治医にご相談ください。
ワクチンをお勧めする対象者
(1)65歳以上の方
(2)心臓や肺に慢性疾患のある方など。
愛媛県においては、現在のところ公費助成は伊方町のみ一部助成しています。
金額については各院所にてお問い合わせ下さい。















