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コラム 風を読む

2008年12月

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 日本で最初に老人医療無料化を実現した岩手県沢内村(現・西和賀町)を訪ねた。町立沢内病院の広場にある「命の灯」の前で行われた集いに参加するためだ。
 故深沢晟雄村長は、「住民の生命を守るためには、私は自分の生命をかけよう」と、1961年60歳以上と1歳未満の医療費無料制度を実現した。国や県からの圧力に対して、深沢村長は「本来国民の生命を守るのは国の責任。国がやらないなら私がやる。国は後からついてくる」と述べたことは有名である。
 翌年1962年、沢内村は乳幼児死亡ゼロを実現して全国から脚光を浴びた。国は十余年遅れて1973年老人医療の無料化を制度化した。しかし、政府は臨調行革路線の推進の中で、1983年老人医療有料化に転換した。
 その年、全国の医療生協や多くの仲間が寄付金を出し合って建設したのが「命の灯」の石碑である。球を両手で包み込むような形状、現在高齢者大会のシンボルマークとされている。建立25周年の今年、沢内村の生命尊重行政の精神を忘れてはいけないとして集いが開催された。
 西和賀町では今も65歳以上の医療費助成制度が続いている。東京都の日の出町も来春から75才以上の医療無料化に踏み切ると言う。全国に広げたいものだ。

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