愛媛医療生協(しんぶん)

2019.09.10 医療活動版
頭痛で困っていませんか

愛媛生協病院 研修医
森実 あすか

9月になりましたが、まだまだ残暑は厳しい時期ですね。皆様いかがお過ごしでしょうか。今月はお困りの人も多い症状、頭痛をテーマにお話をしていきたいと思います。

「危険な頭痛」って?
次のような症状は脳卒中や髄膜炎、脳腫瘍など危険な頭痛のサインかも。すぐに治療が必要かもしれないので、当てはまるようなら病院の受診をお勧めします。
【危険な頭痛の特徴】
突然の発症
人生で最悪の痛み
・いつもと様子が違う
頻度や程度が増す
・50歳以降で初めて
・ろれつが回らない・手足が動きにくい…など。
とくに太字の項目は注意しましょう。

「頭痛」は何科?
どの科でも診てもらえますが、内科がおすすめです。
頭痛を起こすのは、頭の中の病気だけではありません。緑内障や帯状疱疹、歯の感染症やうつ病など、様々な病気が考えられます。診察や検査の結果から、必要に応じてそれぞれに合った科をご紹介いたします。

日常生活でできることは?
前述のように頭痛の原因はさまざまで、決まった対処法はありません。しかし、いつもの自分の頭痛の特徴を知ってうまくやり過ごすこと、痛み止めを計画的に使うことが重要です。
頭痛持ちの方は片頭痛や緊張型頭痛であることが多いです。しかしこの二つはまるで逆の特徴を持っています。片頭痛は、頭の片側が脈打つように痛むことが多く、日常生活に影響が出やすいです。吐き気や光・音・匂い過敏を伴うことがあります。運動やお風呂などで血流が良くなると悪化します。
一方、緊張型頭痛は肩こりがある人によく見られ、頭の両側が締め付けられるように痛みますが生活は何とか大丈夫であることが多いです。こちらはむしろ活動すると気がまぎれ楽になります。

痛み止めのご利用は計画的に!
痛み止めは、決められた用法・用量を守って短期的に使うなら問題ありません。1か月に10日以上痛み止めを使う生活を3か月以上続けると、痛み止めで頭痛になることがあります。逆に我慢を続けていると、痛みにむしろ敏感になったり、痛み物質が溜まりいざ薬を使っても効きが悪かったりすることがあります。痛み止めの効きが悪い頭痛、連日あって常に痛み止めが手放せない頭痛は、いちど病院で相談してみましょう。

頭痛があると気が重くなりがちですが、病院とお薬をうまく使って、上手に付き合っていけたらいいですね。