愛媛医療生協(しんぶん)

2019.08.09 トップニュース
沖縄の問題は沖縄だけのものではない!

5月22〜24日、全日本民医連辺野古支援連帯行動に参加してきました。初日は展望台からの普天間基地、嘉手納基地、米兵のための住宅・施設見学と元名護市長稲嶺進さんのお話、2日目は辺野古埋め立ての土砂を運ぶ陸路の座り込み体験とボートに乗って海上調査、3日目は、アブチラガマ、平和祈念資料館などの沖縄戦跡めぐりでした。ハードなスケジュールでしたが、学ぶことはたくさんありました。


沖縄の人たちに連帯して

新基地建設に反対
基地建設に反対するのは、それが直接平和を脅かし、戦争につながる道だということが大きいのですが、それだけではありません。住民投票での7割以上の反対にもかかわらず、それを無視し、工事を強行しています。世界一危険だと言われる普天間基地を返還するためには、辺野古が唯一の解決策だとしていますが、辺野古新基地が完成しても、普天間飛行場をすぐには返還しないと言われています。
米兵による犯罪や、事故、ヘリコプターの墜落や部品落下に対する治外法権の実態。そして、豊かで多様な生物を育んできた沖縄のきれいな海や、森、こういった自然は一度破壊すると、二度と元には戻らないことなど、様々な面から反対する理由があります。

税金の無駄遣いは許さない
政府は何としても新基地建設を強行したい。そのために直接工事にかかる費用もさることながら、座り込みをしている市民たちを排除する目的で雇っている機動隊、海の上で毎日活動している海上保安庁の巡視船や、地元漁協の監視船に支払われているお金も全部我々の税金が使われています。
戦後、日本国憲法ができて、本土が憲法のもとに復興が進んでいっても、沖縄は米国の管理下におかれ、憲法の適用外という扱いを受けてきました。そして、いまだに苦しめられているのです。これらを、元名護市長稲嶺さんは、「構造的差別」と言われていました。


ゲート前にて

決してあきらめない
辺野古新基地の予定地は、軟弱地盤の存在が明らかになり、当初の予定より、工事に時間も費用も手間もかかることになりました。本当にできるのかもあやしいという意見さえあります。それでも強行するのは、反対しても無駄だという実績を作り、それを沖縄だけでなく、日本全国に広げたいためです。私たちにできることは、決してあきらめないこと、実態を周りに広げていくことだと思います。
基地問題は沖縄だけの問題ではありません。沖縄の人たちに連帯して、引き続きあきらめずに米軍基地を無くしていきたいと、今回の行動で強く感じました。

(文・石井 亮)