愛媛医療生協(しんぶん)

2019.08.29 コラム
コラム 風を読む 2019年9月号

愛媛生協病院で永年、精神科診療をしていただいた金澤彰先生(元愛媛大学教授)が亡くなられた。精神科診療や学生育成とともに、40年を超える今治大三島での精神保健相談など、「精神疾患の患者を医療、福祉、地域のネットワークで支援する」活動を続けてこられた。常に患者さんと接し、患者さんの目の高さで診療を行う精神科医として実践された。
忙しい診療や教育の傍ら、刑事事件の精神鑑定を長年続けられ、千件を超えた。また、障がい児保育やヒ素ミルク被害児の救済など、障がい児・者の権利、くらしを支える運動や憲法・平和を守る運動にも取り組まれ、平和や人権を大切にしてこられた。俳句や謡曲にもとりくまれ、多くの舞台公演に出られるなど、エネルギッシュに生きぬかれた。
私たちは金澤先生からたくさんの事を教えられ、励まされた。平和と人権が守られる、活かされる社会をめざしてがんばりたい。