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2020.06.12 健康づくり・まちづくり
お下がり交換会と宿題を持って生協病院へ行こう! ~愛媛生協病院小児科の取り組み~

今春の愛媛民医連の医療福祉運動交流集会で、長野県の健和会病院小児科の和田浩先生の「子どもの貧困をとおして、地域を見つめる」の講演を聞き、愛媛生協病院小児科でも何かできることはないかと、小児科外来の関係者で話し合いました。
日常診療の中で、患者・利用者の貧困問題に気がつくことは、容易なことではありませんが、支援が必要な方たちにも支援の手が届く取り組みとして二つの企画を行うことにしました。


お下がり交換会
まずは小児科で行っている子育て支援活動「あそプの会」と合同で『お下がり交換会』を企画し行うことにしました。「あそプの会」とは、愛媛生協病院小児科の主催で、育児の悩みや不安を共有して、一人ぼっちのお母さんをなくそうと、2017年4月に立ち上げた会です。子どもは、あっという間に大きくなるため、折角買った服を着ることが出来る期間はほんのわずかです。兄弟がいたり知り合いがいると、お下がりをあげたり、もらったりすることもありますが、昔に比べて少子化となり、そのような機会も減少しているように感じます。まだ十分着られる服を交換できることで、困っている方の助けにもなるのではと考えました。
事前に職員に呼びかけて子どもの衣類を集め、8月7日水曜日の14時〜16時半という短い時間でしたが、30名近くの方が参加してくださり、非常に盛況となりました。チラシを見てきてくださる方や、たまたまお見舞いで当院に来院された際に立ち寄ってくださる方も多く、喜びの声をいただきました。


宿題を持って生協病院へ行こう!
夏休みの6日間、小・中学生を対象に『宿題を持って生協病院へ行こう!』を行いました。塾に通わせる余裕がない家庭のために気軽に勉強ができる方法を考えた企画です。ボランティア講師として元学校の先生、愛媛民医連の奨学生、患者や職員の子弟の大学生にお願いしました。
子どもたちは宿題を持参し、自主学習形式で取り組みました。分からないところを、ボランティア講師に質問し指導してもらいました。問題集をやる子、自由研究の実験をする子、どの子も真剣に取り組みました。何かを感じ、学び、自らの力で一歩を踏み出せる場所づくりを行っていきたいと考えています。
昼食代は100円で職員・組合員が持ち寄った食材を、組合員さんに調理してもらいました。


この企画に参加し、自ら勉強するようになりました
どちらの企画も初めてのことで課題も多くありましたが、「また開催してほしい」との声が非常に多かったので、今後も開催していきたいと思っています。